天一美術館

天一美術館は、東京・銀座の老舗天ぷら店「銀座 天一」の創業者・矢吹勇雄氏が長年にわたり収集してきた名品を展示する美術館です。彼の別荘があった谷川の静かな地に建てられたこの館は、自然の風景と芸術が見事に調和した空間として知られています。

館内には、ロダンの力強い彫刻をはじめ、ルノワールやピカソといった世界的巨匠の絵画が並びます。そのほか、日本近代美術を代表する岸田劉生の「麗子像」など、教科書で一度は見たことのある名作にも出会えるのが魅力ですね。美術館全体が静謐な空気に包まれ、作品ひとつひとつとじっくり向き合える贅沢な時間が流れています。

また、展示だけでなく建物自体も見どころのひとつ。木のぬくもりを感じる空間設計と、外の自然光を取り込む工夫がなされ、芸術をより身近に感じられるようになっています。訪れる人に「心の静けさ」をもたらす、まさに隠れた名館といえるでしょう。



　

旅館たにがわ

旅館たにがわは、群馬の自然に抱かれた温泉宿で、「温泉宿・ホテル総選挙2022」では関東エリアの“朝食自慢部門”で堂々の1位を獲得した名旅館です。宿のこだわりは、地元の恵みを活かした朝食にあります。炭火でじっくり焼き上げた鮎の一夜干し、朝に手作りされる滑らかな自家製豆腐、そして土鍋でふっくらと炊かれたごはん。これらに加え、旬の食材を使った約15種類の小鉢料理を自由に選べるハーフバイキング形式が好評です。

朝から贅沢な味覚の饗宴が楽しめるだけでなく、見た目の美しさにも心が弾みます。ひとつひとつ丁寧に作られた料理は、季節の移ろいを感じさせ、食卓に彩りを添えていますね。料理を通して“上州の朝”を体感できる時間こそ、旅館たにがわならではの魅力です。

さらに、宿泊者以外も味わえるランチメニューも人気。特に注目は、上州牛をとろけるほど柔らかく煮込み、地元のきのこをたっぷり加えた「ダムカレー」。見た目のインパクトと深い味わいが絶妙で、訪れた人を虜にします。心もお腹も満たされる、極上のひとときがここにあります。



　

一ノ倉沢

一ノ倉沢は、谷川岳の雄大な自然が織りなす岩場として知られています。正面にそびえ立つ断崖絶壁と、谷を彩る紅葉の美しさが見事に調和し、まるで一枚の絵画のような風景を生み出しています。秋には赤や金色に染まった木々が岩肌を包み込み、その壮観なコントラストに息をのむ人も多いでしょう。

この一ノ倉沢は、日本三大岩場のひとつに数えられる谷川岳を代表する存在です。数万年前、氷河の浸食によって形づくられたとされるその岸壁は、まさに大自然の彫刻ともいえる造形美。人を寄せつけないほどの急峻な地形が、見る者に畏敬の念を抱かせますね。

古くは修験者たちが心身を鍛える修行の場として知られ、現代では世界有数のロッククライミングの聖地としても名高い場所です。その険しさゆえ、登頂には高い技術と精神力が求められます。大自然の厳しさと美しさが共存する一ノ倉沢は、まさに谷川岳の象徴ともいえる存在です。



　

ビューテラスてんじん

ビューテラスてんじんは、谷川岳をはじめとする雄大な山並みを眺めながら食事を楽しめる絶景レストランです。四季折々に表情を変える2000ｍ級の山々を目の前に、まるで大自然と一体になったようなひとときを過ごせます。空気が澄んだ日には、遠くの峰々までくっきり見渡せるのも魅力ですね。

そんなロケーションで人気を集めているのが、名物「谷川岳パングラタン」。自家製のパンの中に、柔らかい鶏肉と彩り豊かな野菜をぎっしり詰め、濃厚なホワイトソースと香ばしいチーズをかけてオーブンで焼き上げた一品です。とろけるチーズの香ばしい香りが食欲をそそります。

ヨーロッパの山岳地帯で親しまれている家庭料理をアレンジしたこのグラタンは、見た目のボリュームも満点。スプーンを入れると、パンの中から熱々の具材とソースが溶け出し、思わず笑みがこぼれます。訪れる人の多くが注文する理由もうなずける逸品ですね。

山の絶景を眺めながら、心も体も温まる谷川岳パングラタン。旅の思い出にぴったりの味わいです。